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広告やチラシ・会社案内などの販促ツールをキチンと機能させるにあたって、印刷業界の現状をしっかりと把握しておく必要があります。何故ならば、この事実を知ることによって失敗の原因を大幅に減らす事が出来るからです。
まず覚えておいて頂きたい事は、普通に印刷屋さんや広告業者に丸投げした場合のチラシや広告の反応率は0.05%だと言うことです。以下を読んで頂くことによって、何故こんなに反応率が低いのかお解り頂けると思います。
これまで14年間デザイナーとしてやってきましたが、私が就職した当時はバブル期絶頂の時期で、当然その頃はまだ「広告は出せば儲かる。とにかくお客さんの言うとおりに作っていれば間違いない。」といった時代でした。そして、印刷の値段もかなり不透明なものでした。
しかし、それもつかの間。バブルは崩壊し一気に不景気に突入しました。そうなるとお客さんがグッと減り、もともと横の繋がりの薄い印刷業界では、激しいお客さんの取り合いや、価格競争になってきました。それまで不透明だった印刷の価格が明確になり、お客さんに足元を見られ、どんどん自分達の首を絞めていくことになりました。
そして、現場ではより早く沢山の仕事をこなさなければ採算が合わなくなり、
採算が合わないことを理由に「売れる」「売れない」は棚上げをして、ほぼこの3通りの広告を作るようになりました。この事から解るように印刷業界もバブル体質を改善する事の無いまま今日に至っているのです。
確かに、広告をデザインするだけ、印刷するだけの会社ならばそういうスタイルでも良いでしょう。でも、あなたならどう思いますか?せっかく稼いで捻出した広告宣伝費をこんな思いでいい加減に作られてたらどう思いますか?
以上のような現状を踏まえて現在の印刷屋さん、広告業者さんに広告を依頼する時の様子を会話形式でまとめてみました。少々生々しいですが、このホームページをお読みになっている今もこんな感じの会話が行われています。
そして。これは印刷業界に限った話ではないと思いますので、ご自分に置き換えてみて、今までを思い出しながらお読み下さい。
お客「今度○月○日に広告を出したいのですが、幾らぐらいになりますか?」
営業「ありがとうございます!至急お見積もりをして担当の者に伺わせます。」
お客さんは印刷について何も知らない訳ですから、近所の印刷屋さんか、タウンページまたはチラシなどで調べて電話をかけてきます。印刷屋さんは価格や品質しかチラシに載せていないので、当然まず始めに価格を問い合わせる事になります。
ですので、価格しか載せていない広告は価格しか聞きようがない。ということになります。
営業「○○印刷ですけど、先日ご依頼されたお見積もりを持って参りました。」
お客「ちょっと高いな。もう少し安くならないの?」
営業「では、ここをこうして…。これでいかがでしょうか?」
お客「まだ高い。予算はこれだけしかないんだ。もう少し何とかしてくれ!」
営業「では、このご予算では4色(フルカラー印刷)は無理ですので、色数を減らして、2色または1色印刷でいかがでしょか?」
お客「まぁ、しょうがないか。じゃあ、色数を減らすから、この値段よりもう少し安くしろよ。」
営業「解りました。勉強させて頂きます。」

完全に主従関係ができあがっています。これも価格や品質、つまり商品の事しか言っていないが為に起こる現象です。
また、お客さん側も自分の商品しか見えてない為、実際に広告で何を伝えたいのか考えず、価格だけに左右され、安易に1色や2色の広告を作ってしまうのです。1色や2色の広告が決して悪い訳ではありませんが、その時の状況を良く考えて選択するのが大事なのです。せっかくの料理の写真がモノクロで載っていて美味しく感じる事はできないですよね。
価格を下げるための手段として色数を選ぶのではなく、伝える内容によって使い分けるのがベストな方法なのです。予算が無いのであれば、1色なら1色印刷の、2色なら2色印刷の特製を生かして伝える内容を変えていく事の方が大切なのです。
現在の印刷業界の方々はそんな事も忘れてしまっている人が大勢いるのです。

お客「じゃぁ、これが前回の広告で、この部分と、ここを使って…。この商品は新製品だから、ドーンと大きく持ってきてくれ。で、それぞれの価格がここにまとめてあるから、ここから使ってくれ。」
営業「はい!解りました!早速作業に取りかからせて頂きます!ありがとうございました!」
お客「じゃぁ、売れるように頼むよ!売れなかったら次は注文しないからね!」
営業「はい!頑張ります!」

もうお解りかとおもいますが、今度はお客さんの方が、商品と価格の事しか話していません。これで一体何をどう頑張るのでしょうか?どうやって消費者の方々に伝わりやすい広告を作るのでしょうか?更に、現場のデザイナーにどうやって説明するのでしょか?
次は、さらに恐ろしい内部の実体をお話します。

会社に戻った営業マン。
営業「広告取ってきたから、これ作っておいて。○月○日に校正持って行くから、それまでにお願いね。」
デザイナー「いいけど、どんな感じで作ればいいの?」
営業「これが新商品らしいから、この写真をメインに使って、後は前回の広告から、こことここを持ってきて、キャッチコピーはここら辺の使って上手くやっておいてよ。売れなかったら次が無いから、ちょっと気合い入れて作ってね。」
デザイナー「解りました。じゃぁ、やっておきます。」
そして、営業は次のお客さんの所へ行く。デザイナーは大手企業の見映えの良い過去のチラシをあさり出す。

いかがですか?これが現場での会話です。中には真面目にやってらっしゃる方もいますので、全ての印刷屋さんや広告業者の方々が同じ事をしているとは言いませんが、大抵の所はこんな感じです。
特に町外れで印刷をしている印刷屋さんは、営業・デザイナー共に「消費者の方々に伝わるようにするには」と言う事を全く考えていない所が多いのも事実です。大半の印刷業界に携わっている方々は、仕事を貰ってきて、デザイン料・印刷代・営業経費を得る事が仕事だと思っているのです。

ちょっと印刷業界をつつきすぎてしまいましたが、フォローの為少し言っておきますと、これは印刷業界だけが悪いのでは無いのです。広告を発注しているお客さんにも非はあるのです。
例えば、一生懸命に良い広告を作ろうと頑張っている営業マンが居たとします。その営業マンに十分な説明をせず、広告を依頼して、「売れるようにするためには、もっとこんな感じの情報が必要です。」と言われても、「じゃぁ、このパンフレットの中から適当に見繕ってくれ。」とか、最悪の場合聞く耳すら持っていない方が多いのも現状です。
なので、まずはあなたの考えから変えてみましょう。なぜ印刷業界ではなく、あなたからなのかと言いますと、印刷業界の方も自分が儲ける為に必死なのです。ぶっちゃけた話、あなたの会社が儲かろうが損をしようが関係無いのです。印刷物を受注してお客さんの言っている事を再現して納品する。これが仕事だと思っている人が多いのです。
勿論この考えも儲けると言う事については正論です。ただ、お客さんと共に成長していく意識の無い会社や、利益最優先にしか考えられない会社は、聞く耳がありませんので、放って置けばいずれは無くなります。ですから、まずは自分が賢くならなければいけないのです。
まず、あなたが「消費者の方々に伝える」という視点から考えられるようになってから、印刷屋さんや広告業者さんに依頼するようにするのです。そうすれば、印刷屋さんや広告業者さんは、あなたの言った通りの事をほぼ忠実に見やすく再現してきます。そうやって上手に利用すれば、結果的には広告費削減に繋がるのです。
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